遊休地をコインパーキングにする場合、どのような流れで開業に至るのでしょうか。ここでは現地調査からオープン、運営までの一般的な流れを紹介します。
「空いている土地を活用するためにコインパーキングのオーナーになりたい」と思ったら、コインパーキングの運営を行っている会社に相談をしましょう。会社によって細かな流れは異なりますが、最も運営が簡単な一括借り上げタイプの契約例を紹介します。
まずはコインパーキングの運営を行っている会社へ相談をします。ほとんどの会社では相談は無料で受けてくれるので、気軽に電話やホームページなどから問い合わせましょう。
専門スタッフがコインパーキングにしたい土地の調査を行い、立地条件や近隣の競合状況、交通量、環境などを綿密に調べます。長い間空き家の場合や近々空き家になるなど、家屋が建っていても調査は可能です。
現地調査の結果を基に、どのようにレイアウトすれば遊休地を最大限活用できるのかを、コインパーキング運営会社のスタッフが考案します。
調査結果を算出した収支モデルで収支のシミュレーションを行い、土地のオーナーに支払われるだいたいの賃料もこの時点で計算されます。コインパーキング運営会社は、その収支モデルを用いて月々の売上から必要な経費まで算出し、万が一費用が回収できないと判断した場合には、土地オーナーさんにその事実を伝え、手を引くこともあります。
コインパーキング会社から提案されたプランに納得できたら、土地の賃貸契約を結びます。この際、再度確認することとして、(1)契約期間・(2)中途解約事項・(3)敷地内に設置する設備の内容・(4)毎月の賃料とその支払日などがあります。
また、会社によってはその駐車場の売上が芳しくない場合、契約期間内に賃料の値下げができるという項目を設けていることもあります。この点はしっかり確認しましょう。
さらに、極まれに契約書に記載されていない内容の費用が発生するケースもあるようです。契約にこぎつけたからと安心せず、さまざまな事態を想定し、納得できるまで担当者に確認を取ることが、後々のトラブルを防ぎます。
契約が無事終わったら工事が始まります。土地の整地・舗装に始まり、ロック板や精算機などの機器、看板といったコインパーキングに必要な設備が設置されていきます。
優良なコインパーキング会社であれば工事の音が周囲の迷惑にならないように気を配ってくれます。工事の内容や期間は土地の状況や広さによって変わりますが、平均すると契約から2週間前後でオープンできるようです。中には、3日~7日でオープンできる場合もあります。
駐車場がいよいよオープンします。利用料の回収や駐車場内の清掃、機器の保守・メンテナンス、利用者トラブルの対応などはすべてコインパーキング会社が行ってくれるため、土地のオーナー側には一切の手間がかかりません。その上、毎月決まった賃料が、コインパーキング会社から支払われるのです。